結婚指輪にはプラチナとゴールド、どちらがいいの?

確かめながら磨いた結婚指輪その他(工具など)

たまに、「結婚指輪にはプラチナとゴールド、どちらがいいんですか?」と聞かれます。
プラチナとゴールドの素材としての特性の違いはこちらに詳しくまとめました。
最終的には“好み”なのですが、一生身に着けることを考えると特性の違いがメンテナンス等に関わってきます。

一生、日常的に身に着けることを前提にプラチナとゴールドを比べてみました。

傷つきやすさ ビッカーズ硬度(ひっかき傷がどれだけつきやすいか)はpt900は約HV70、K18イエローゴールドは約HV120で、比べるとイエローゴールドの方が傷つきにくいのですが、日常的に身に着けていてわかるほどの差ではありません。
また、 傷が入っても 鏡面やつや消しデザインの場合、pt900もK18イエローゴールドも新品仕上げで傷を全て取ることができます。(テクスチャが入っている場合、傷を取ろうとするとテクスチャも消えてしまいます)

変形のしやすさ K18イエローゴールドの方が変形しにくいですが、こちらもわかるほどの差ではありません。どちらもそんなに硬い金属ではないので、ボリュームがしっかりあっても曲がることもあります。どちらもお持ちいただければすぐに真ん丸に直せます。
延展性がよいので曲がることはありますが、折れてしまうことはありません。

変色 pt900は変色しません。
K24は変色しないのですが、K18イエローゴールドは割がねのシルバーや銅に反応して変色することがあります。
どちらの素材も指輪の内側が茶色くなっていることがあります。汚れが固まっている場合が多いです。内側は意識して洗浄しましょう。

重さ 比重の違いから、同じ見た目の場合pt900の方が重たいです。日常使いしやすいボリュームの場合、あまり気にしなくていいと思いますが、もし、ものすごくボリュームがあるデザインが良い場合は比重の小さなゴールドの方が軽くていいかもしれません。

サイズ直しのしやすさ pt900の方は融点が高く熱伝導率が低いことから、複数回サイズ直しをした場合、サイズ直しの時に前のサイズ直し箇所のローが融けることはあまりありません。
K18イエローゴールドはうまくやらないと融けてしまうことがあります。
複数回サイズ直しをする場合はpt900の方がサイズ直しがしやすいですが、そんなに気にしなくてもいいと思います。

万が一跡形もないほど変形してしまった場合 日常生活ではないと思いますが、万が一指輪が車にひかれるくらいの変形をしてしまったら、 pt900の方が修理がしやすいです。 融点が高く熱伝導率が低いことから 、pt900地金の上にpt900を溶かして盛っていくことができるのです。
K18イエローゴールドの場合は、pt900と同じことをすると指輪自体が融けてしまいます。
pt900は指輪の形は崩さずに地金を足すことができます。
変形により足りない部分に地金を盛ってデザインを作り出すことができるのです。

プラチナとゴールド、どちらがいいの? 一生分のメンテナンスを考えるとプラチナですが、日常生活で身に着ける程度のメンテナンスではどちらもあまり変わりません。
お好きな方を選ぶのが一番です。

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