結婚指輪を手作りする工具⋆ガスバーナー

結婚指輪を溶接するバーナーその他(工具など)
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ぴったりと指輪の端と端があったら、その場所をロー付け(溶接)します。
ロー付けとは、金やプラチナだけど融点が低い金属(ロー材)を隙間に溶かし込んで、溶接することです。

高温になる炎を扱います。温度の調整や炎のどこに結婚指輪を入れるのか、また、入れるスピードやタイミングは、職人の私がすべて指示します。
決して危ない作業ではありませんが、炎を扱いますので、怖い場合は私がサポートします。
遠慮なくおっしゃってくださいね。

金とプラチナのロー付け方法の違い

金とプラチナでは融点が違うため、使うバーナーも違います。

金はコンプレッサーで空気を送ります。プラチナと比べると低い温度でロー付けします。
炎は大きく、ロー付け部分は肉眼で見ることができます。

プラチナは酸素を送ります。物凄く高温になり、プラチナが発光するので肉眼で見ることはできません(太陽を肉眼で見ることができないのと同じです)サングラスをかける必要があります。

結婚指輪のロー付けの手順

金の場合は、まず酸化防止剤に結婚指輪を落とし全体を酸化防止剤で濡らします。
プラチナは酸化しにくいので、この工程は行いません。

結婚指輪をロー付けする工程

次にロー付けするところに竹串でフラックスを塗ります。
酸化を防止するためと、ローを流れやすくするため、ロー材が動かないようにするためです。

結婚指輪を溶接するロー材

ローのかけらを、竹串を使ってロー付けする場所に置きます。
場所はとりあえず上の画像の位置らへんで。

結婚指輪を火に入れます。
まずは、炎から遠いところから少しづつ近づけていきます。急に炎に入れると、フラックスの水分が蒸発する時にロー材が飛んでいってしまうので、少しづつ温めるつもりで。

フラックスの水分が乾いたら、炎の一番高温になる場所に結婚指輪を持っていきます。
ロー材が溶けるのを待ちましょう。

ロー付けのコツ

ふたりにロー付けをしてもらうときは、一人に結婚指輪をピンセットで持ってもらい、もう一人にガスバーナーを持ってもらいます。
ふたりの息を合わせて、ずっと同じところに火を当てるのがポイントです。
どちらかが動いてしまうと温度が上がりきらず、時間がかかります。

もう一つのポイントは、両端とも同じように熱することです。
ローは温度が高い方に流れます。片方が高いとそちらに流れて、隙間に流れません。

熱している途中でも、もう少し下に持ってきてくださいとかもう少し左とか、ずっと指示します。
難しいことはありません。
なかなかできない貴金属のロー付け、楽しんでくださいね。

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