結婚指輪の素材(pt900/K18イエローゴールド)の違い⋆メンテナンスについて

ふたりで手作りする結婚指輪未分類

pt900の結婚指輪とK18イエローゴールドの結婚指輪、メンテナンスはどちらがしやすいの?

pt900の結婚指輪とK18イエローゴールドの結婚指輪、どちらが強いの?とはよく聞かれますが、どちらがメンテナンスしやすいの?とはあまり聞かれません。

実は強度よりもメンテナンスのしやすさの方が、ふたつを比べると違いがあるんですよ。

サイズ直しについて

サイズ直しは、pt900の結婚指輪とK18イエローゴールドの結婚指輪どちらも問題なくできます。
ですが、何度もサイズ直しする必要がある場合、 pt900 の方が良いです。

サイズ直しは結婚指輪を一度切って、切ったところに伸ばしたいサイズ分の地金を足したり、縮めたい分だけ地金を切り取ったりします。

pt900は融点が約1700度と高く、熱伝導率が低いです。
ロー付け(溶接)する時に高温に熱します。高温に熱しても熱伝導率が低いので切った部分以外はあまり高温になりません。
何度もサイズ直しが必要になった場合でも前に直したところに影響がありません。

K18はpt900と比べると熱伝導率が高いです。
高温に熱すると、他の部分も熱くなります。気を付けないと、前直したところのロー材が溶けて取れてしまうことがあります。

変形直しについて

pt900の結婚指輪もK18イエローゴールドの結婚指輪も、重たいものを持ったり力を加えると、変形はします。
ですが、どちらも延展性があるのできれいに直すことができます。

新品仕上げのしやすさについて

結婚指輪を毎日着けていると、日常生活でどうしても傷が入ってしまいます。
アトリエイツモでは、その傷を削り取るのではなく均すことで消します。
この作業は、 pt900の結婚指輪もK18イエローゴールドの結婚指輪もできます。

しかし、日常生活では入らないようなとても大きな傷が入った場合(結婚指輪が車にひかれてしまったとか)、pt900の方が修理しやすいです。
融点が高いので、プラチナの上にプラチナを共付けして盛ることができます。
K18を共付けしようとすると本体も溶けてしまうのですが、プラチナは溶けることはありません。

見た目に全くわからないように修理することが可能です。

つまり・・・

メンテナンスだけを考えると、pt900の方が融通が効きます。

ですが、一生にひとつだけの結婚指輪。
メンテナンスしやすさだけでなく、好みも判断基準にしていいと思います。
お気に入りの結婚指輪を作ってくださいね。

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