結婚指輪の素材（pt900/K18イエローゴールド）の違い⋆強度について

pt900の結婚指輪とK18イエローゴールドの結婚指輪、どちらが強いの？

よく、お客さまからこんな質問をいただきます。
うーん・・・強い？硬さのことかな？堅さのこと？
強さと一言でいっても、傷のつきにくさ、曲がりやすさ（変形しやすさ）、折れやすさ、変質しやすさといろんな要素があります。
簡単に説明してみますね。

簡単にいうと、傷の入りやすさです。数値が大きいと硬く傷が入りにくいとなります。

pt900はHv100前後、K18イエローゴールドはHv130前後です。
素材として比べると、K18イエローゴールドの方が硬いということになります。

しかし、このビッカース硬度（Hv）は地金の状態によって変わります。
鋳造（ワックスからの制作方法）したままの地金よりも、鍛造（地金からの制作方法）で締めた地金の方が硬くなります。

地金からの制作を体験していただくとわかりやすいのですが、地金を曲げたり丸めたり加工していると硬くなりビッカース硬度（Hv）は高くなります。
これは加工硬化しているからです。
火をあててなますと軟らかくなり、ビッカース硬度（Hv）は低くなります。

延展性・粘性はpt900もK18イエローゴールドもいいです。
延展性・粘性がいいと、たとえどんなに曲がってしまっても“折れる”ということはほとんどありません。

日常生活で着けていると曲がってしまうことはありますが、延展性が良いので折れることはありません。
新品仕上げですぐに丸くきれいにすることができます。

また、粘性が良いのでついた傷を均すことができます。
新品仕上げでは傷は削り取るのではなく、均して取ります。

純プラチナも純金も科学的に安定していて、耐蝕性にすぐれています。
“科学的に安定している”とは変色や変質しないということです。
純プラチナや純金は変色することはありません。

pt900は変色することはありません。
ですが、K18イエローゴールドは変色することがあります。
純金は変色しないのに、K18はなぜ変色するのでしょうか。
割金である銀と銅の耐蝕性が良くなく、銀と銅に反応して変色するのです。

傷が入りにくいのはK18イエローゴールド、変色しにくいのはpt900。

ですが、pt900の結婚指輪とK18イエローゴールドの結婚指輪、どちらもそんなに変わりません。
好みで選んでいいと思います。