atelier ITSUMOでは、pt900とK18イエローゴールドの地金を用意しています。
それぞれの地金の違いを数回に分けて説明します。
今回は、それぞれの価格についてです。
pt900とK18イエローゴールド どちらが高いの?
多くの人は、「pt900の結婚指輪の方がK18イエローゴールドの結婚指輪よりも高い」という印象をお持ちかもしれません。
10年程前は、純金と純プラチナの1gの価格は「大体プラチナの方が高いけれど金が高い時もある」感じで、どちらが高い時もありました。
5年程前から、「金の方が高い」状況が続いています。
相場は「金の方が高い」のに、なぜ「pt900の結婚指輪の方が高い」のでしょうか。
比重の違い
相場は「金の方が高い」のに、なぜ「pt900の結婚指輪の方が高い」理由の1つは、比重の違いです。
純金の比重は19.32、純プラチナの比重は21.45です。
また、K18イエローゴールドとpt900は純度も違います。
K18イエローゴールドは75%の金と、25%の銀+銅でできています。
銀と銅は比重が軽いので、K18にすると比重が15.5となります。
atelier ITSUMO で使用しているpt900は90%のプラチナと10%のパラジウムでできています。
pt900の比重は19.9です。
同じ見かけ(体積)でも、 pt900の結婚指輪の方がK18イエローゴールド の結婚指輪よりも1.28倍重たいのです。
純度の違い
先ほどの通り、 pt900とK18イエローゴールドは純度が違います。
同じ見かけ(体積)だと、純プラチナや純金の含まれる量はかなり違うのです。
例えば、10gの K18イエローゴールドの結婚指輪があったとします。
含まれる純金の量は10gの75%の7.5gです。
同じデザイン・ボリュームの pt900 の結婚指輪は比重が1.28倍違うので、12.8gとなります。
12.8gのpt900に含まれる純プラチナの量(90%)は11.52gです。
同じ見かけの pt900とK18イエローゴールドの結婚指輪の場合、純プラチナは純金の約1.5倍使われているのです。
pt900とK18イエローゴールドの価格
使う純プラチナと純金の量の違いから、純金の相場が純プラチナの約1.5倍になると大体同じ金額になると考えられます。
実際は、割金の価格の差(金の割金の方がプラチナの割金より安い)や加工難易度などで、pt900の方が若干高い金額設定になっているお店が多いようです。
今のpt900とK18イエローゴールドの結婚指輪の価格
2020年5月現在の地金相場は、純金は純プラチナの約2倍の価格です。
ですので、 atelier ITSUMOではK18イエローゴールドの結婚指輪の方がpt900の結婚指輪よりも少し高くなっています。
ただ、 割金の価格の差(金の割金の方がプラチナの割金より安い)や加工難易度 を金額設定にどのように盛り込むかで K18イエローゴールドの結婚指輪の方がpt900の結婚指輪 よりも安くなる場合もあります。
他店がどのような設定にされているかはわかりませんので一概には言えません。
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